僅かなズレが大きな問題になる可能性がある
計測機器というものは、経年や使用頻度によって測定数値がズレてくるものです。それは簡易計測機器のノギスにも当てはまることで、定期的に点検・調整する必要があります。点検・調整を施していないと、部品や製品の寸法が正確に測れなくなります。校正周期はメーカー側が決めるものではなく、ユーザー側が独自に設定するものです。測定値の信頼性を高めるのであれば、必然的に期間は短くなります。一方、測定値の正確性にこだわらなければ、期間を長めに設定することもできるわけです。調整作業にはコストや労力を要するので、ユーザー側の判断に委ねられる部分が大きいわけです。但し調整作業をなおざりにすると、後々、予想以上の追加コストが発生することもあります。特に精密な測定機器に関しては、僅かなズレが大きな問題に発展する可能性もあると言えます。
耐用年数を超える製品は正確性が担保されない
ノギスの測定値の正確性を維持するには、校正周期を定めておくことが大事です。一般的には、製品購入後から1年が修正時期として推奨されています。即ち1年というスパンであれば、測定値を修正することで正確な測定が可能とされます。メーカー側としても修正の必要性を認めており、目盛を調整することで正確な測定ができるとしています。修正の際に要となるのがブロックケージで、それによって本尺にどれくらいズレが出ているかを判断できます。副尺のズレを読み取って修正すれば、ノギスの測定値は正確だとみなされます。但し測定値の正確性に関しては、最終的な判断は管理者や会社に委ねられます。メーカー側としては、製品に対して耐用年数を設けています。それを超えたものに関しては、正確性が担保されないとしています。
二重三重のチェック体制を構築することが重要
ノギスには校正周期が設けられますが、その期間はメーカーの耐用年数の範囲となります。それを超えた製品に関しては、メーカーとしては廃棄を推奨しています。一方、ユーザー側が独自に期間を設定して、定期的に修正して測定することも可能です。その際にはブロックケージなどを用いて、適時、測定値の正確性を担保しておくことが肝心です。このことはデジタル製品にも要請されるので、ユーザー側の責任において調整することが大事です。測定機器に関しては、ユーザー側の許容方針に負う部分が多いものです。調整する間隔や方法についても、最終判断は品質管理部門が行うのが一般的です。そこには業界的な慣習も影響するので、二重三重のチェック体制を構築することが重要です。