未経験でもできるノギス校正方法の手順

あなたのノギスは正確な値を示していますか?

一般的な大工仕事やDIYでも活躍するノギス。いろいろなものの幅や長さを測るために皆さんも利用されていることと思います。正確な値を測ることは仕上がりに直結することですので、良い製品を作るためには必須の道具です。しかし、そのためには校正をして、国家計量標準に準拠した正確な値を出しているかを確認する作業が必要です。様々な道具の評価技術を定めている独立行政法人製品評価技術基盤機構の指針では、1年に1度は実施することとされています。では、そのためにはどのような手順を踏んでいけばいいのでしょうか。ここではその方法を確認していきましょう。

準備する道具について確認しましょう

必要な道具をそろえましょう。まずは環境条件を測定するための湿温度計と、値を測定する標準器となるブロックゲージや段差ゲージです。湿温度計は一般的な範囲の温度、湿度が図れるもので構いません。ゲージにはより正確な値を測れる段階ごとに2級からK級までのクラスが定められていますが、通常の使用用途であれば1級のものであれば問題ありません。ただし、ノギスの測定面と同じ材質のものである必要がありますので、事前にそれぞれの材質を確認しておきましょう。どの程度の正確性が必要になるかは利用シーンによって変わりますので、法人での利用であれば現場の責任者に確認してください。個人利用のDIY程度であれば2級のゲージでも大丈夫でしょう。

正しい校正手順を確認しましょう

それでは校正の手順を確認していきましょう。まず、作業する場所の温度と湿度を確認します。要求される条件は温度10度から30度、湿度20%から80%です。この作業が必要な理由は、使われている材質が湿度や温度によって収縮と膨張をするため、決められた条件内で作業を行わなければならないからです。次に、ゲージをノギスの外側測定面に挟みます。この際ブロックゲージに手の油分等がついてしまうと錆が発生し正確な測定に支障が出ることがありますので、手袋をするなどして慎重に取り扱ってください。次に示された値を確認しますが、視差を起こさず正確に読み取るために真正面からメモリを見てください。この結果、例えば50㎜のゲージを使って50.15㎜の値を示した場合は、0.15mmの差が出ていることが分かります。この結果から使用継続の判断をして、必要であれば廃棄や更新を行っていくことになります。

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